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Short Cake〜官能短編集〜
第1章 チョコブラウニー
先生、やめて。
そんな風に優しくされたら諦めなくても良いのかな?って期待してしまう。

先生は何事もなかったかのように私を追い越して歩いていく。

逃げたい。
でも逃げたくない。
今日補習に行ったら、先生に好きだって言ってしまいそう。

深呼吸をしながら私はトイレに駆け込んだ。


「失礼します…加藤です」

「おお、遅かったな。
今日はちゃんと教科書持ってきたか?」

あまりにドキドキしすぎて準備室の前で呼吸を整えていると、入るのに時間がかかってしまった。

いつものように私の座る席に腰を下ろすと、すでにコーヒーが置いてあった。

「加藤そんな足出してもう12月だろ?
冷えると悪いからこれ掛けな!」

そう言うと私の足にチェックの薄手の膝掛けを投げてくれた。

こんな細かいところに気がきくような人だから、
きっと大人の女性も先生のことほっとかないんだろうな。

先生の小さな親切にキュンとする。


「ありがとう…ございます…」

「今日も前と同じ有機化学の続きするぞ!教科書開けー」

「はい…」

いつもと同じ距離で勉強を教えてもらっているのに、いつもより顔が近い気がする。
思わず顔を引くと、先生は驚いたように上目づかいで私を見た。

「なあ、加藤?
最近おかしいぞ、俺のこと嫌いになった?」

眼鏡越しにまっすぐ私の目を見つめてくる。
目があったのは一瞬なのに、私にはとても長く感じてすぐにそらしてしまった。

「そっ…そんなことはないです!!」

憧れが好きに変わって、
距離が近づくたびに緊張しすぎておかしくなってしまう。
いままで私、どうやって先生と話してたっけ…

先生は黙って立ち上がると私の後ろに立った。


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