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BLACK WOLF~調教~
第3章 金色
「よく考えたら寝室を使うことなんて滅多にない。無くなったところで問題はない」

確かに、最近の黒埼さんは仕事が忙しいのか仕事部屋のソファで眠ることが多い。

もしくは、行為の後に疲れきって私のベッドで一緒に眠ったり。

一応ベッドは残してあるみたいだが、こんな部屋じゃ落ち着いて眠れやしない。


部屋の異様さに不気味さを感じガタガタ震えながら辺りを見渡す。


しかし、私が震えてるのは部屋の異様さのせいだけじゃない。



「どうした?怖いかの?」

「あ、当たり前です…っ。離して下さい…っ」


私はまた、分娩台に座らされ昨夜と同じ体制で両手両足を縛られている。

一糸纏わぬ姿で、両手は万歳の形で頭上に上げられて一纏めにされて拘束。

私のその姿を真正面から椅子に座った黒埼さんがじろじろと眺めている。

まるで絵画でも見てるかのように涼しげな顔で…。


こんな姿をさせられるのももうすっかり慣れたけど。

まだ多少の恥ずかしさはあるが免疫は出来ているつもりだった。


しかし、こんな怪しい部屋でこんな格好…、いつもの数倍は怖い。

この部屋でまた昨夜のようにいたぶられるのかと思うと、恐怖で心臓が爆発してしまいそうだ。


「約束を破ったお前が悪いんだから、覚悟は出来てるだろうな」


約束…。

黒埼さん以外の男性と親しく喋らない、という条件。


「白石君は私の事を心配してくれただけですっ!」

何度説明しても黒埼さんの気持ちは変わらない。

わかってもくれない。


そもそも、他の男性と喋るななんて…、何なのその条件は?

あの時は働きたい一心で黒埼さんの出す条件を受け入れたけど、よくよく考えたら何でそんな条件を付けられなくちゃなんないの?

改めて黒埼さんの出した条件に腹立たしさを感じたが、ここでキレても私には不利な状況。







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