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BLACK WOLF~調教~
第3章 金色
じわりじわりと、野獣が鋭い爪で獲物をいたぶり痛め付けて行くように、ゆっくり

しかし、確実に私の心と身体は追い詰められて行く。


「あっ、あぁぁっ…」

ダ、ダメ…。

我慢が効かない…。


いやらしい音を立てながら私をいたぶる…、黒埼さんの舌は容赦がない。

全身をガタガタと震わせて、椅子や鎖までもが音を立てる。

どんなに抵抗しても逃げられるはずがないのに。

鉄で出来たこの椅子と鎖が壊れることはないのに。


「だ、だめ…、また…っ。あああ…っ」

「イッたらあの坊やはどうなるかな?」



━━━━━っ!






私の下半身から聞こえる黒埼さんの声。

その言葉を聞いた瞬間、無意識に身体に力が入った。







快感に身を任せて絶頂に達してしまったら白石君が酷い目にあってしまう。

黒埼さんにしてみれば、白石君の人生をめちゃくちゃにするぐらい造作もない事。

ここで私が負けたら…。


「ひっ、ん…っ」

軋む体、筋肉に力を入れて、小さく震えながらも必死に快感を跳ね返そうとした。


ダメだ。

ここでイッたら、黒埼さんの思う壺。

私と関わったばかりに白石君のこれからがめちゃめちゃになってしまう。

それだけは絶対に許されない事だ…。



「そうそう。やれば出来んじゃん」

「はっ、ん…」


私は必死になって、学生時代に勉強した数学の数式や化学の元素記号、歴史の年号や年代を頭の中で並べ出した。




…元素記号、Agは銀、H2Oは水、Naはナトリウム、だっけ?




━━━━くちゅっ


「あっ、ん…」



黒埼さんの舌の感触に引き戻されそうになりながら、意識を集中させながら冷静さを保とうと必死。



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