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料亭『満月』
第1章
「呼んでもいいが、こんなところを見られて困るのは君の方じゃないかな? 今の格好を見てみなさい。こんな格好になるまここから逃げようとしなかったんだよ……どう言い訳するもりなのかな? 契約欲しさに君が色仕掛けで私を誘惑したと私は証言するよ」
「そんな……」
消え入りそうな声だった。
「君を助けられるのは、私しかいないんだよ」
「なんで……そんなこと……」
「もし君がここで契約を取れなかったらどうなると思う。今期黒字だと、今頃喜んで祝杯を挙げている社長は、どん底に落ちるだろうね。君はもちろんのこと、さっきも言ったとおり、君を信用して残して行った三谷君も責任をとらされることになる。確か三谷君のところ今年大学生になった息子さんがいたはずだ。君は自分の価値観を通したいばかりに、人の家庭も壊すことになるんだよ。一生かかっても償い切れるものじゃないよ。どうするつもりかね?」
私は畳み掛けた。
「これは。君と私とで解決しなければならないんだよ。それは今、ここですべて上手く解決できるんだ」
「でも……私には彼が……」
「そんな……」
消え入りそうな声だった。
「君を助けられるのは、私しかいないんだよ」
「なんで……そんなこと……」
「もし君がここで契約を取れなかったらどうなると思う。今期黒字だと、今頃喜んで祝杯を挙げている社長は、どん底に落ちるだろうね。君はもちろんのこと、さっきも言ったとおり、君を信用して残して行った三谷君も責任をとらされることになる。確か三谷君のところ今年大学生になった息子さんがいたはずだ。君は自分の価値観を通したいばかりに、人の家庭も壊すことになるんだよ。一生かかっても償い切れるものじゃないよ。どうするつもりかね?」
私は畳み掛けた。
「これは。君と私とで解決しなければならないんだよ。それは今、ここですべて上手く解決できるんだ」
「でも……私には彼が……」