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料亭『満月』
第1章
長い直線の廊下。
片側は襖、片側は掃き出しの窓が開け放たれ、そこから奥行五メートルほどの日本式の庭が見渡せた。
その奥には白い漆喰の塀が見え隠れする。
白い砂利に、低い木々が数多く植え込まれ、飛び石が路を作り、流れる小川には小さな丸い石橋が掛けられていた。
直線の廊下を突き当たると、屋外の渡り廊下になった。
その先に、平屋の離れが見えた。
女将は離れのかまちを上がると、そこに両膝をついた。
襖に手を当て中に声をかけた。
「失礼いたします。お客様がお見えになりました」
「どうぞ」
中から男の声がした。
女将が襖を開け、私を通す。
片側は襖、片側は掃き出しの窓が開け放たれ、そこから奥行五メートルほどの日本式の庭が見渡せた。
その奥には白い漆喰の塀が見え隠れする。
白い砂利に、低い木々が数多く植え込まれ、飛び石が路を作り、流れる小川には小さな丸い石橋が掛けられていた。
直線の廊下を突き当たると、屋外の渡り廊下になった。
その先に、平屋の離れが見えた。
女将は離れのかまちを上がると、そこに両膝をついた。
襖に手を当て中に声をかけた。
「失礼いたします。お客様がお見えになりました」
「どうぞ」
中から男の声がした。
女将が襖を開け、私を通す。