この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
料亭『満月』
第1章
三谷が助け船を出した。
「この間は専務が不在の時にお邪魔してしまって、申し訳ありませんでした。今日は改めましてお目に掛けた次第です。今後とも私ともども可愛がってやってください」
「こんなに可愛い営業なら、もう君は必要なくなるかもしれないな」
私は声を出して笑った。
「そんな、専務、冗談はやめてくださいよ」
そう言いながら三谷も笑った。
「さ、専務、どうぞ」
三谷が床の間の方の席に私を促した。
座ると、三谷が「さっそく」と言って両手でビール瓶を持ち、私の前に掲げた。
片手でコップを持つと、それを受けた。
三谷のビール瓶を掴むと「さ、君も」と傾けた。
「は、恐縮です。いただきます」
三谷は両手でコップを大事そうに持った。
注ぎ終わると、隣の仁科にもビール瓶を向けた。
仁科は困ったように三谷を見たが、「ちょうだいしなさい」と言われ、恐る恐る私の前にコップを差し出した。
「この間は専務が不在の時にお邪魔してしまって、申し訳ありませんでした。今日は改めましてお目に掛けた次第です。今後とも私ともども可愛がってやってください」
「こんなに可愛い営業なら、もう君は必要なくなるかもしれないな」
私は声を出して笑った。
「そんな、専務、冗談はやめてくださいよ」
そう言いながら三谷も笑った。
「さ、専務、どうぞ」
三谷が床の間の方の席に私を促した。
座ると、三谷が「さっそく」と言って両手でビール瓶を持ち、私の前に掲げた。
片手でコップを持つと、それを受けた。
三谷のビール瓶を掴むと「さ、君も」と傾けた。
「は、恐縮です。いただきます」
三谷は両手でコップを大事そうに持った。
注ぎ終わると、隣の仁科にもビール瓶を向けた。
仁科は困ったように三谷を見たが、「ちょうだいしなさい」と言われ、恐る恐る私の前にコップを差し出した。