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桜の季節が巡っても
第3章 恋慕の秋
あなたは休日、どんな風に過ごしているの。
あなたは、どんな女のひとが好き。
あなたは私を-どう思ってる?
頭に思い浮かぶのは全部、彼が答えてくれないものばかり。
でも私、そういう事しか知りたくない。
私は、そういう事だけを知りたいの-。
唇を噛み締めた時。
泉夏の右手からペットボトルが滑り落ちた。
アスファルトの上を転がり。
何回かを緩く回転し、やがてそれはちょうどふたりの中間で止まった。
「あ…」
拾わなきゃ-泉夏が緩慢に歩み寄るよりも先に近付いたのは、准教授だった。
しゃがみ込み、自らが持っていた本を地に、代わりに彼女が落としてしまったペットボトルを拾い上げる。
少し砂がついていたのか、軽く手で汚れを払い、泉夏に向けて差し出した。
あなたは、どんな女のひとが好き。
あなたは私を-どう思ってる?
頭に思い浮かぶのは全部、彼が答えてくれないものばかり。
でも私、そういう事しか知りたくない。
私は、そういう事だけを知りたいの-。
唇を噛み締めた時。
泉夏の右手からペットボトルが滑り落ちた。
アスファルトの上を転がり。
何回かを緩く回転し、やがてそれはちょうどふたりの中間で止まった。
「あ…」
拾わなきゃ-泉夏が緩慢に歩み寄るよりも先に近付いたのは、准教授だった。
しゃがみ込み、自らが持っていた本を地に、代わりに彼女が落としてしまったペットボトルを拾い上げる。
少し砂がついていたのか、軽く手で汚れを払い、泉夏に向けて差し出した。

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