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桜の季節が巡っても
第15章 蜜夜の春
「『いなかった』って言うのは…信じる。でも『してなかった』のは…ちょっと、無理があるかなって」
-だって、男のひとは。
自分となんの関係もなかった時期の事まで-頭の片隅ではちゃんと分かってる。
好きなってもらえた途端、急にいい気になってるわけでもない。
こんな直前になってまで、ごちゃごちゃ何を-思うけど。
語尾を濁す泉夏に、秀王は苦笑いを浮かべた。
「一度言ったと思うけど『そういう欲は元からあまりある方じゃない』。『いない』のに、誰彼構わず『したい』とも思わない。でももしも、どうしても『したい』と思ったとしたら…他の方法を考える」
「他の…方法って」
思わず訊き返した泉夏に、些か意地悪く秀王は答えた。
「想像に任せる」
「えっ!」
委ねられた泉夏は、ひとり赤くなるしかない。
-だって、男のひとは。
自分となんの関係もなかった時期の事まで-頭の片隅ではちゃんと分かってる。
好きなってもらえた途端、急にいい気になってるわけでもない。
こんな直前になってまで、ごちゃごちゃ何を-思うけど。
語尾を濁す泉夏に、秀王は苦笑いを浮かべた。
「一度言ったと思うけど『そういう欲は元からあまりある方じゃない』。『いない』のに、誰彼構わず『したい』とも思わない。でももしも、どうしても『したい』と思ったとしたら…他の方法を考える」
「他の…方法って」
思わず訊き返した泉夏に、些か意地悪く秀王は答えた。
「想像に任せる」
「えっ!」
委ねられた泉夏は、ひとり赤くなるしかない。

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