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桜の季節が巡っても
第15章 蜜夜の春
「気にしていなかったと言うのなら…じゃあなんで」
-私から一瞬でも目を離してしまったの。
今夜は自分だけを見て欲しい。
自分だけを愛して欲しい。
どんなものにも惑わされる事なく、夢中になっていて欲しい-切実に思ってる。
なのに他に気をとられてる姿を目の当たりにすれば、傷つくに決まってる。
こんな時にと、不安になって。
ちょっぴり泣きそうにもなって。
腹立たしさも加わり、自分から身体を動かしてしまった。
その時は思う暇もなかったが、今頃になって羞恥が押し寄せてくる。
ああ、ほんとに今夜は何度自分から-恥ずかしさとひとり戦う泉夏の火照った頬に、秀王の指先が触れる。
泉夏が素直になり切れない表情で彼を見れば、その指は頬を撫で、唇に触れた。
彼女の口唇をゆっくりとなぞりながら、秀王は告げた。
-私から一瞬でも目を離してしまったの。
今夜は自分だけを見て欲しい。
自分だけを愛して欲しい。
どんなものにも惑わされる事なく、夢中になっていて欲しい-切実に思ってる。
なのに他に気をとられてる姿を目の当たりにすれば、傷つくに決まってる。
こんな時にと、不安になって。
ちょっぴり泣きそうにもなって。
腹立たしさも加わり、自分から身体を動かしてしまった。
その時は思う暇もなかったが、今頃になって羞恥が押し寄せてくる。
ああ、ほんとに今夜は何度自分から-恥ずかしさとひとり戦う泉夏の火照った頬に、秀王の指先が触れる。
泉夏が素直になり切れない表情で彼を見れば、その指は頬を撫で、唇に触れた。
彼女の口唇をゆっくりとなぞりながら、秀王は告げた。

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