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桜の季節が巡っても
第15章 蜜夜の春
「こうして近くで泉夏を見て、触れ合っていると…嬉しくて、幸せで、心地良過ぎて、少し…いや、思ってた以上にまずい事態になりそうになる」
言い淀みつつ、偽りない事実を秀王は伝える。
しかしそれは余計に泉夏を混乱させる。
自分と同じで、嬉しく思ってくれてるのに。
幸せで、心地良いのも、自分と変わらないのに。
なのに、何故それが『まずい事態』になってしまうのか-その矛盾が、どうしても理解出来ない。
明確な答えを求めている泉夏の瞳は、曖昧なままでは納得してくれそうになかった。
自分の情けなさを白状しなくてはならなかったが、それは今夜初めての事でもなく。
秀王は潔く諦めの笑みを浮かべた。
「泉夏はさ、俺ともっとこうしていたい…そう思ってくれている?」
「…思ってる」
-決まってる。
分かり切った質問だった。
小さく頷く泉夏に、胸に迫る喜びは計り知れない。
言い淀みつつ、偽りない事実を秀王は伝える。
しかしそれは余計に泉夏を混乱させる。
自分と同じで、嬉しく思ってくれてるのに。
幸せで、心地良いのも、自分と変わらないのに。
なのに、何故それが『まずい事態』になってしまうのか-その矛盾が、どうしても理解出来ない。
明確な答えを求めている泉夏の瞳は、曖昧なままでは納得してくれそうになかった。
自分の情けなさを白状しなくてはならなかったが、それは今夜初めての事でもなく。
秀王は潔く諦めの笑みを浮かべた。
「泉夏はさ、俺ともっとこうしていたい…そう思ってくれている?」
「…思ってる」
-決まってる。
分かり切った質問だった。
小さく頷く泉夏に、胸に迫る喜びは計り知れない。

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