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桜の季節が巡っても
第16章 永劫の春
背面からの求めも今夜が初めてで。
体位のせいでそう感じるだけなのか-最初は思ったが、そうじゃない。
どの夜よりも激しく、彼は自分を攻めてきていた。
そして、自慰を半ば強要させられるような行為。
今夜の彼はいつもと違う-それは、明白だった。
「いやぁ…や、いや…あん…あ…っ」
彼に導かれながら執拗な愛撫を自分に加えているうち、頬が燃えるほどの恥ずかしさも、徐々に変化を遂げてゆく。
泉夏の声に甘いものが混じり始めた。
『触った事はある』が、こんなにも濡れたそこに触れるのは初めてだった。
ぬるぬると滑る感触は、それは恥ずかしくて堪らなかった。
自分がどれだけ快楽を貪っているのか-はっきりと証拠を突きつけられたも同じ。
こんなにもいやらしい液に塗れた部分を、自分は毎回彼に見せてきたのだ。
現在も進行中で、見せている。
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