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桜の季節が巡っても
第16章 永劫の春
「…なんとか大丈夫なだけだし」
すぐに完全に認めてしまうのはとっても腹立たしく、最後の足掻きをしてみる。
「なら、やめる?」
「え?」
しかし思いも寄らない事を言われ、泉夏は固まった。
「俺の勘違いで実は『本当に大丈夫じゃない』なら、やめようか?」
-泉夏の嫌がる事はしない。
胸元の手も。
後方に引かれていた腕も。
迷いなく、静かに離された。
彼の予想外の行動に、言葉を失う。
臀部に触れていた彼の腰も離れてゆきそうになり、泉夏は慌てて後ろを振り返った。
『何事にも動じてません』的な顔に瞬時に戻したけど-遅かった。
彼には敵わない。
彼の方が何枚も上手だった。
視線の先には、微かに笑う彼がいた。
「…今日の先生は、ほんとに意地悪過ぎ」
羞恥に頬を火照らせ、呻くように泉夏は呟いた。
すぐに完全に認めてしまうのはとっても腹立たしく、最後の足掻きをしてみる。
「なら、やめる?」
「え?」
しかし思いも寄らない事を言われ、泉夏は固まった。
「俺の勘違いで実は『本当に大丈夫じゃない』なら、やめようか?」
-泉夏の嫌がる事はしない。
胸元の手も。
後方に引かれていた腕も。
迷いなく、静かに離された。
彼の予想外の行動に、言葉を失う。
臀部に触れていた彼の腰も離れてゆきそうになり、泉夏は慌てて後ろを振り返った。
『何事にも動じてません』的な顔に瞬時に戻したけど-遅かった。
彼には敵わない。
彼の方が何枚も上手だった。
視線の先には、微かに笑う彼がいた。
「…今日の先生は、ほんとに意地悪過ぎ」
羞恥に頬を火照らせ、呻くように泉夏は呟いた。

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