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桜の季節が巡っても
第16章 永劫の春
眉根に皺を寄せ、いよいよ不機嫌になりかけた泉夏から、深々と挿さっていたものが抜かれた。
再度焦った泉夏の身体は回転させられ、秀王と向き合う。
相変わらずなんの悪びれもなさそうな穏やかな彼に、怒りの台詞を放ってやろうとした矢先。
泉夏の口唇は秀王によって塞がれ、たちまち甘美な吐息が漏れる。
「ごまかされ…ないんだから」
唇を重ねながら、泉夏はうわ言のように囁く。
「こんなキスで…ごまかされないんだから」
憎まれ口を叩く割に、全身は熱を帯び、蕩けそうだった。
悩ましい息を吐きながら、可愛くない事を口走る-正反対の彼女に、秀王は苦笑した。
「誤魔化そうとなんてしてない」
-それに、意地悪もしていない。
唇から顎、首筋-それを這わせながら、秀王は泉夏の裸体をベッドに仰向けに倒した。
円やかな乳房を揉みながら先端を口に含めば、すぐさま彼女は乱れる。
「ん…あっ…はぁ…んっ…してる…」
頂を舌先で弾かれる行為に悶えながら、それでも泉夏は懸命に言を紡ぐ。
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