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桜の季節が巡っても
第16章 永劫の春
「お互い思ったままを口にしてたら良かったのにって」
「…」
「悩まずたったひとことを、ただ伝えれば良かっただけなのにって」
「…」
「『逢えなくて淋しい』って素直に言えば良かった。ふたりして同じ事思ってたんだから。我慢する必要なんて全然なかった」
-意味ない遠慮をし合って、馬鹿みたい。
あえて明るく、泉夏は笑った。
口にしたところで、遠い距離は縮まらない。
実際に逢えるわけでもない。
それでも。
言葉にするのとしないのでは、やはり違う。
吐露する事により少なくとも、想いを共有出来た。
それはきっと淋しさを幾分、紛らわせてくれたに違いなかった。
だから、言えば良かった。
逡巡しないで伝える事こそ、自分も相手も確かに慰めになっていたのに。
それがよく分かったから、もう躊躇いはなかった。
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