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桜の季節が巡っても
第16章 永劫の春
「いつもと違う泉夏を見たいって思った」
暫し考え。
秀王は開口した。
繋がったまま止まっていた動きが、同時に再開される。
「自分の中で一応の気持ちの区切りがついた途端、いつもと違う泉夏が見たくなった」
-自分の思うがままにしたら、泉夏はどうなるんだろうって。
突如始まった行為に、泉夏の眉が悩ましく歪む。
「衝動的に思った。したいようにするってもう決めたから-」
-だから我慢せずに、した。
腰を打ち付け。
口に含んだ彼女の耳朶に向け、秀王は囁いた。
吐息にくすぐられ、泉夏の肌が粟立つ。
その刺激に中が狭まり、互いの心地良さが増した。
「…ちがう?」
秀王の背に両手で頼りながら、泉夏は訊いた。
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