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桜の季節が巡っても
第3章 恋慕の秋
「結果的にそのお蔭で助かっただろ」
龍貴は喉を鳴らした。
「基本俺は、他人(ひと)の恋愛沙汰は面倒だから首を突っ込まないんだけど。女がちょっと嫌がっているように見えたから?」
横から視線を感じる。
泉夏は溜め息を吐いた。
「…助けてくれてありがとう」
消え入りそうな声で、まだ伝えてなかった感謝を述べる。
「どういたしまして」
聞きたかった言葉をようやく引き出し、龍貴は誘うような微笑みをみせた。
「これからも泉夏が困った時はいつでも助けてやるよ」
「はいはい」
「なんてったって『お兄ちゃん』だからなあ-」
いつものように身体を密着させ、心の襞(ひだ)まで蕩かし兼ねない囁きを耳元でされるから、泉夏は堪ったものでない。
龍貴は喉を鳴らした。
「基本俺は、他人(ひと)の恋愛沙汰は面倒だから首を突っ込まないんだけど。女がちょっと嫌がっているように見えたから?」
横から視線を感じる。
泉夏は溜め息を吐いた。
「…助けてくれてありがとう」
消え入りそうな声で、まだ伝えてなかった感謝を述べる。
「どういたしまして」
聞きたかった言葉をようやく引き出し、龍貴は誘うような微笑みをみせた。
「これからも泉夏が困った時はいつでも助けてやるよ」
「はいはい」
「なんてったって『お兄ちゃん』だからなあ-」
いつものように身体を密着させ、心の襞(ひだ)まで蕩かし兼ねない囁きを耳元でされるから、泉夏は堪ったものでない。

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