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桜の季節が巡っても
第16章 永劫の春
「好きな女がいつもと違う顔を見せてる。そうさせてるのは自分で、そんな姿を見てるのも自分だけなんて、最高に嬉しいに決まってる。滅茶苦茶興奮して、もっともっと乱してやりたい-」
-そう思うに、決まってる。
泉夏の耳輪に時折舌先を触れさせながら、秀王は告げた。
その感触に悶えながらも大人しく話を聞いていた泉夏だったが、言い終わりと共に軽く歯を立てられ、甘い声を零した。
「今夜からは、泉夏は俺のしたいようにされているしかない」
囁くその低音は、いつもと変わらぬ穏やかだった。
けれど、抗う事など決して許さぬ強い意志が宿っていた。
たちどころに泉夏は縛られ、身動き出来なくなる。
なんと言って良いか分からず息を潜めていれば、力強く下半身を突かれた。
律動に耐えるべくしがみついてくる泉夏の口唇を、秀王は荒々しく塞いだ。
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