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桜の季節が巡っても
第16章 永劫の春
秀王が幸せを噛み締めていると、泉夏が呟いた。
「…でもね。先生を独り占め出来る日も、もうすぐ終わっちゃう。そう考えると少し…淋しい。それから-」
-とっても、羨ましい。
泉夏の言葉に、秀王は怪訝になる。
「淋しい…羨ましい…?」
「うん。来月からは、また沢山の学生が秀を『先生』って呼ぶ。私だけが秀を『先生』って呼べるのも、その日まで。私はもう二度と秀の授業は受けれないのに、私以外の大勢の学生はまたそれが出来る」
-羨ましくて、悔しいな。
そう告げる彼女の顔が、どんな風なのかは見えなかったけれど。
少なくとも『嬉しそう』でないのは確かで-胸の中の彼女に、秀王は躊躇いがちに訊いた。
「また大学の先生だなんて…やめれば良かった?」
「…お仕事の事には口出ししない。だからいいも悪いもない」
一応は、分かったような口を利いてはみる。
それは真実に違いなかった。
けれど、複雑な心境なのも-また事実だった。
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