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桜の季節が巡っても
第16章 永劫の春
「来月から、泉夏も四年生?」
突如として、まるきり脈絡のない話を振られる。
怯んでいるうちに、質問が追加された。
「院に行くんだっけ?」
「…予定では。家族とも相談して、色々考えてみた」
「そう。なら、まだ暫くは学生だ」
「それがどうかした?」
「いや。頑張って欲しいと思って」
なんだか奥歯に物が挟まったかのような-そんな言い方。
泉夏はなんと言えばいいのか分からず、黙るしかない。
そんな彼女の様子に秀王は少しだけ躊躇い、それから意を決したように口を開いた。
「院に進んで、それから就職して。その先の将来の事なんて、考えもつかないだろうなって」
「就職した後の…話?」
「うん」
「まあ、そうかも。今は目の前の事で精一杯って感じで」
「うん。きっとそうだろうなって」
自分の回答を予測していた彼に微笑まれ、泉夏はまたしても何も言えない。
突如として、まるきり脈絡のない話を振られる。
怯んでいるうちに、質問が追加された。
「院に行くんだっけ?」
「…予定では。家族とも相談して、色々考えてみた」
「そう。なら、まだ暫くは学生だ」
「それがどうかした?」
「いや。頑張って欲しいと思って」
なんだか奥歯に物が挟まったかのような-そんな言い方。
泉夏はなんと言えばいいのか分からず、黙るしかない。
そんな彼女の様子に秀王は少しだけ躊躇い、それから意を決したように口を開いた。
「院に進んで、それから就職して。その先の将来の事なんて、考えもつかないだろうなって」
「就職した後の…話?」
「うん」
「まあ、そうかも。今は目の前の事で精一杯って感じで」
「うん。きっとそうだろうなって」
自分の回答を予測していた彼に微笑まれ、泉夏はまたしても何も言えない。

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