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桜の季節が巡っても
第16章 永劫の春
緊張を隠せず待っていると、彼女が沈黙を破った。
「指輪をくれて…ありがとう」
それは、自分が想像したどの言葉とも違った。
思考が追いつかず、なんの事かと一瞬呆けてしまう。
「…全然、大したものじゃない。もっとちゃんとしたものもあったのに」
口角を僅かに上げて、秀王は首を振った。
今までに自分が彼女に贈ったものはひとつだけ。
何かをあげたいと思っていても、彼女はいつだってやんわりと拒否をする。
ただ一緒にいられればそれでいい-そんな事を言われたら。
可愛くて。
愛しくて。
どうあっても今日だけは何かを贈りたい-強く決意した、去年の初夏。
なのに、帰って来てくれたのが何よりのプレゼントだと、欲しいもののひとつも口にしない。
自分なんかが相手だなんて勿体なさ過ぎる-自分が愛した彼女は。
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