この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
桜の季節が巡っても
第3章 恋慕の秋
大樹に導かれるように、教室の隅に向かう。
ほんの僅か、後ろに目線を送る。
もう一瞬でも、見ても、くれない-…。
「…何?」
どんな用か-知ってるくせに。
意地悪く聞き返す。
言葉の端々に散りばめられた、棘。
「あ、昨日はごめん…とりあえず謝る。本当にごめん」
大樹は頭を下げた。
恒例の質問タイムが終わるまでと、着席したままで待っていた麻衣が、何事かとこちらを窺っている。
とりあえず?
揚げ足を取るようだったが、再び癇に障ってしまう。
曖昧な自分も悪い-龍貴の言葉を思い出す。
確かにそれもあるかもしれない。
どうせ返事をしなければならないのなら今、自分からはっきりと-。
ほんの僅か、後ろに目線を送る。
もう一瞬でも、見ても、くれない-…。
「…何?」
どんな用か-知ってるくせに。
意地悪く聞き返す。
言葉の端々に散りばめられた、棘。
「あ、昨日はごめん…とりあえず謝る。本当にごめん」
大樹は頭を下げた。
恒例の質問タイムが終わるまでと、着席したままで待っていた麻衣が、何事かとこちらを窺っている。
とりあえず?
揚げ足を取るようだったが、再び癇に障ってしまう。
曖昧な自分も悪い-龍貴の言葉を思い出す。
確かにそれもあるかもしれない。
どうせ返事をしなければならないのなら今、自分からはっきりと-。

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


