この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
桜の季節が巡っても
第3章 恋慕の秋
「伊東君、あの-」
「流川、あのさ。昨日の事はもう一度後で、きちんと謝りたいと思ってる。…そして返事も、聞かせて欲しいとも思っている。だけどその前に-」
僅かな間を置いて、大樹は続けた。
「お兄さんが、来てるんだけど」
「はっ?」
思わず、叫ぶ。
講義室にまばらに残っていた学生達や、麻衣。
そして教室を退出しようとしていた准教授でさえ、振り返る程の音量を出してしまった。
慌てて両手で口を塞ぐ。
「え?おにいちゃんが?なんで?なんか急用だったのかな-」
家族の誰かがどうかしたとか-そういう最悪の自体しか思い付かない。
授業中で気付かなかったけど、もしかして着信あった?
麻衣の隣りに急いで戻り、鞄からスマートフォンを取り出す。
しかし。
電話もメールも、一件もきてない。
首を捻る。
「流川、あのさ。昨日の事はもう一度後で、きちんと謝りたいと思ってる。…そして返事も、聞かせて欲しいとも思っている。だけどその前に-」
僅かな間を置いて、大樹は続けた。
「お兄さんが、来てるんだけど」
「はっ?」
思わず、叫ぶ。
講義室にまばらに残っていた学生達や、麻衣。
そして教室を退出しようとしていた准教授でさえ、振り返る程の音量を出してしまった。
慌てて両手で口を塞ぐ。
「え?おにいちゃんが?なんで?なんか急用だったのかな-」
家族の誰かがどうかしたとか-そういう最悪の自体しか思い付かない。
授業中で気付かなかったけど、もしかして着信あった?
麻衣の隣りに急いで戻り、鞄からスマートフォンを取り出す。
しかし。
電話もメールも、一件もきてない。
首を捻る。

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


