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桜の季節が巡っても
第1章 心恋の春
「愛しの彼に会う前の、最終チェックね」
泉夏の抱えていたポーチに気づいた麻衣が、揶揄してくる。
「大丈夫よ~、ばっちり決まってるって。今日は髪型も服装も問題なし!」
全身を隈なくチェックした麻衣が、指でOKマークを作ってみせた。
次いで、入学式の惨状を知る麻衣は苦笑いする。
「しかしあの時はほんと驚いたよ~。途中から隣りに誰か座ってきたと思ったら、ぼろぼろのあんたがいるんだもん。強姦にでも襲われたかと思ったよ」
「強姦って…」
歯を磨きながら、泉夏も苦笑するしかない。
「だってさ。他はともかく、両方のストッキングが破れてるんだよ。入学式だよ、普通履き直すとかさあ-」
「あの日は本当に急いでたからね。ぎりぎりで大学に到着するわ、目にゴミが入ってほんのちょっと擦っただけでコンタクトは外れるわ…コンタクトの替えもなければ、ストッキングの替えも当然なしで…まあ、色々仕方なかったのよ」
「私、咄嗟に聞いたもんね?なに、誰にやられたのって?」
口をゆすぎ、泉夏はハンカチで口元を拭う。
泉夏の抱えていたポーチに気づいた麻衣が、揶揄してくる。
「大丈夫よ~、ばっちり決まってるって。今日は髪型も服装も問題なし!」
全身を隈なくチェックした麻衣が、指でOKマークを作ってみせた。
次いで、入学式の惨状を知る麻衣は苦笑いする。
「しかしあの時はほんと驚いたよ~。途中から隣りに誰か座ってきたと思ったら、ぼろぼろのあんたがいるんだもん。強姦にでも襲われたかと思ったよ」
「強姦って…」
歯を磨きながら、泉夏も苦笑するしかない。
「だってさ。他はともかく、両方のストッキングが破れてるんだよ。入学式だよ、普通履き直すとかさあ-」
「あの日は本当に急いでたからね。ぎりぎりで大学に到着するわ、目にゴミが入ってほんのちょっと擦っただけでコンタクトは外れるわ…コンタクトの替えもなければ、ストッキングの替えも当然なしで…まあ、色々仕方なかったのよ」
「私、咄嗟に聞いたもんね?なに、誰にやられたのって?」
口をゆすぎ、泉夏はハンカチで口元を拭う。

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