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桜の季節が巡っても
第4章 予兆の冬
「先生」
意を決したような瞳で、真っ直ぐに射抜かれる。
思わず、息を呑んでしまう。
「今年最後の質問がしたいです」
「質問?」
「はい」
泉夏は即答した。
「これから?」
つい、訊き返してしまった。
これまでは授業終わりが常だった。
他の日や時間に来る事なんて一度もなかった。
それが何故今日に限って?
それが息を切らしてまで自分に伝えたかった事?
秀王は彼女の真意が読み取れない。
「今日の講義はもう終わったので…だめですか?」
躊躇いがちな泉夏の声に、秀王は小さく首を振った。
意を決したような瞳で、真っ直ぐに射抜かれる。
思わず、息を呑んでしまう。
「今年最後の質問がしたいです」
「質問?」
「はい」
泉夏は即答した。
「これから?」
つい、訊き返してしまった。
これまでは授業終わりが常だった。
他の日や時間に来る事なんて一度もなかった。
それが何故今日に限って?
それが息を切らしてまで自分に伝えたかった事?
秀王は彼女の真意が読み取れない。
「今日の講義はもう終わったので…だめですか?」
躊躇いがちな泉夏の声に、秀王は小さく首を振った。

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