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桜の季節が巡っても
第4章 予兆の冬
優しい強引さで、麻衣は親友を准教授の目の前に座らせる。
「泉夏はここ。私はその隣り」
麻衣は破顔した。
「あ。有栖川先生を挟んで、両側に私達が座るってのもありですよね?」
-両手に花。
麻衣の意地の悪い提案に、秀王は頭を抱える。
「…勘弁してくれ」
「冗談ですよう~!流石にそれは先生お得意のセクハラ云々に、ちょっと接触するかもなので。先生が困るような事、私達がする訳ないじゃないですか~」
「…心臓に悪いから軽口でもやめてくれ」
「は~い」
声を立てて麻衣は笑う。
友達のお蔭でいつの間にか、張り詰めていたその場の空気は和やかになっていた。
泉夏の気持ちもかなり落ち着きを取り戻していた。
すぐそこにいる愛しい人を見据える。
あなたに出逢い、あなたを一目で好きになった年の、最後の授業が始まる-。
「泉夏はここ。私はその隣り」
麻衣は破顔した。
「あ。有栖川先生を挟んで、両側に私達が座るってのもありですよね?」
-両手に花。
麻衣の意地の悪い提案に、秀王は頭を抱える。
「…勘弁してくれ」
「冗談ですよう~!流石にそれは先生お得意のセクハラ云々に、ちょっと接触するかもなので。先生が困るような事、私達がする訳ないじゃないですか~」
「…心臓に悪いから軽口でもやめてくれ」
「は~い」
声を立てて麻衣は笑う。
友達のお蔭でいつの間にか、張り詰めていたその場の空気は和やかになっていた。
泉夏の気持ちもかなり落ち着きを取り戻していた。
すぐそこにいる愛しい人を見据える。
あなたに出逢い、あなたを一目で好きになった年の、最後の授業が始まる-。

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