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桜の季節が巡っても
第4章 予兆の冬
泉夏は唇を噛み締め、泣き笑いのような顔になる。
「…先生、いつからそんなに口が上手くなったのよ」
先生に二度も褒められた事なんて、今まで一度もなかった。
大学がお休みの間は、あなたに逢う事すら叶わない私。
逢いたくて逢いたくて-でも逢えなくて。
淋しくて淋しくて-でもどうしようもなくて。
いつも我慢してきた-だって、耐えるしかない。
星占いが的中するのか。
神様はこの世に本当にいるのか。
私はそんな事知らない。
頼った事も殆どないし、正直どっちでも良かった。
でも今日は。
占いも。
神様も。
もしかしたら-。
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