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桜の季節が巡っても
第1章 心恋の春
そして、思い出したように。
「…眼鏡」
「え?」
「眼鏡をかけた顔もまた素敵だった。…ってか、何をしても似合ってる」
妄想の世界に片足を踏み入れつつある親友を、麻衣は適当にあしらう。
「はいはい。分かった、分かった」
片耳を塞いで、麻衣は紅茶のペットボトルに口をつけた。
それを二度程喉に流し込み-まあ確かにね、と後を続けた。
「顔はかなりいけてる。それは認める。その辺の芸能人よりよっぽど綺麗だよね。男の人に綺麗って表現は、合わないかもしれないけれど」
泉夏は同調するように頷く。
「加えて二十八の若さで准教授。頭も当然いい」
ペットボトルに蓋をし、麻衣は大きく伸びをする。
ベンチに座り直した麻衣は、ちょっと強引に泉夏の身体を起こした。
「-そして独身。回りの女が放っておくわけがない」
意味あり気な麻衣の言い回しに、泉夏は真っ赤になった。
「…眼鏡」
「え?」
「眼鏡をかけた顔もまた素敵だった。…ってか、何をしても似合ってる」
妄想の世界に片足を踏み入れつつある親友を、麻衣は適当にあしらう。
「はいはい。分かった、分かった」
片耳を塞いで、麻衣は紅茶のペットボトルに口をつけた。
それを二度程喉に流し込み-まあ確かにね、と後を続けた。
「顔はかなりいけてる。それは認める。その辺の芸能人よりよっぽど綺麗だよね。男の人に綺麗って表現は、合わないかもしれないけれど」
泉夏は同調するように頷く。
「加えて二十八の若さで准教授。頭も当然いい」
ペットボトルに蓋をし、麻衣は大きく伸びをする。
ベンチに座り直した麻衣は、ちょっと強引に泉夏の身体を起こした。
「-そして独身。回りの女が放っておくわけがない」
意味あり気な麻衣の言い回しに、泉夏は真っ赤になった。

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