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桜の季節が巡っても
第1章 心恋の春
でも。
だから余計に。
自分の事だけではなく、他人(ひと)の為にと努力を重ねる人は凄いなと思う。
そこまでは-自分はとても出来ないから。
「顔もいい。頭も最高いい。非の打ち所がない…でもさ」
「え…?」
麻衣の言葉尻に、泉夏は引っかかりを感じる。
「なんか完璧過ぎて、逆に自分のあまりの出来の悪さに打ちのめされると言うか。気後れすると言うか。一緒にいたら、ずっと緊張の糸が張り詰めたままになりそう。私にはちょっとハードルが高過ぎだな…彼氏にするとしたら」
麻衣の話に、泉夏は黙り込む。
「あ、泉夏の事じゃないよ?私の事!ほら、私ってば、ここの大学もまぐれで合格したようなもんだし、性格もこの通りがさつで-」
閉口し、俯き加減になってしまった友達に、麻衣は慌ててフォローする。
その優しさに、泉夏は静かに笑った。
だから余計に。
自分の事だけではなく、他人(ひと)の為にと努力を重ねる人は凄いなと思う。
そこまでは-自分はとても出来ないから。
「顔もいい。頭も最高いい。非の打ち所がない…でもさ」
「え…?」
麻衣の言葉尻に、泉夏は引っかかりを感じる。
「なんか完璧過ぎて、逆に自分のあまりの出来の悪さに打ちのめされると言うか。気後れすると言うか。一緒にいたら、ずっと緊張の糸が張り詰めたままになりそう。私にはちょっとハードルが高過ぎだな…彼氏にするとしたら」
麻衣の話に、泉夏は黙り込む。
「あ、泉夏の事じゃないよ?私の事!ほら、私ってば、ここの大学もまぐれで合格したようなもんだし、性格もこの通りがさつで-」
閉口し、俯き加減になってしまった友達に、麻衣は慌ててフォローする。
その優しさに、泉夏は静かに笑った。

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