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桜の季節が巡っても
第6章 落涙の夏
どくん。
私の身体は記憶している。
どくん。
あなたを見れば、一瞬で甦る。
私が、あなたに恋していた事。
私が、あなたにどんなに恋焦がれていたか。
どんなに隠したって。
どんなに忘れようと努力したって。
どんなに平気な振りを演じたって。
全部、嘘。
全部、無理してた。
そんなの出来っこない。
どうして?
だって好きだから。
だってこんなに大好きだから。
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