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桜の季節が巡っても
第1章 心恋の春
「愛車のBMWには改造が施されていて、敵に襲われた時はミサイルとか銃弾が発射されるって。勿論海に飛び込んでも大丈夫、陸水対応。いざと言う時の為に、大学でも防弾チョッキ着用して授業してるって話だよ~。愛用のオメガの時計には、麻酔が仕込まれてて…!」
「-スパイか」
不意に。
ベンチに座る泉夏と麻衣の間を割り、背後の高い位置から声が聞こえた。
「それとも名探偵か-」
重ねて低く-少なくとも面白くはなさそうな調子のそれが届き、驚いたふたりは顔を見合わせた。
祈るような気持ちで、同時にゆっくりと振り返る。
「有栖川先生…!!」
「007と小学生、どっちの話だ?」
願い虚しく。
果たして後ろに立っていた准教授は、ベンチに腰かける女子学生達に冷ややかな視線を送った。
「-スパイか」
不意に。
ベンチに座る泉夏と麻衣の間を割り、背後の高い位置から声が聞こえた。
「それとも名探偵か-」
重ねて低く-少なくとも面白くはなさそうな調子のそれが届き、驚いたふたりは顔を見合わせた。
祈るような気持ちで、同時にゆっくりと振り返る。
「有栖川先生…!!」
「007と小学生、どっちの話だ?」
願い虚しく。
果たして後ろに立っていた准教授は、ベンチに腰かける女子学生達に冷ややかな視線を送った。

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