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桜の季節が巡っても
第6章 落涙の夏
冬休み前の最終講義の日から、時は止まったままだった。
そこから時間を進めるには言いたい事、訊きたい事が沢山あるのに-暫くはどうしても無理だった。
ぽたぽたと涙は止めどなく零れ。
固く結んだ唇の端からは努力の甲斐も空しく、小さな嗚咽が漏れ始めていた。
その様子に、秀王は明らかに戸惑っていた。
どうして泣いてるのか。
どうしてそんなに泣いているのか-理由がまるで分からなかった。
でもそれも一瞬の事。
肩を上下させる泉夏の元に歩み寄り、彼女の右手首をそっと、取った。
「…!」
脈拍は一気に跳ね上がり、瞬時に涙は忘れる。
-来て。
囁き。
秀王は泉夏の手を引き、そのまま閲覧室の出入り口に向かう。
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