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桜の季節が巡っても
第6章 落涙の夏
今日はもういくら涙を流したかしれないのに。
なのに何故、またこんなにぼろぼろ零れてくるの。
「あの時のあの電話は、きっと病院からでっ…」
あの日、私は自分の事ばかり。
嬉しかったのは、私だけ。
先生は一刻も帰ってあげたかったのに。
先生が言う、唯一の家族の元に。
なのに私は、その家族との残り少ない時間を-きっと、奪ってしまっていた。
彼女なんかじゃない。
あの電話は、そんなんじゃなかった。
冬休みの前日は『養わなければいけない家族』だったのに、冬休み明けには過去形だった。
つまりその間に、シロは死んでしまったって事で。
引き留めたあの日に、先生が来るまでに間に合わなくてだったのなら-だったら私、どんなに謝っても償いきれない。
とっても、怖い。
でもやっぱり先生には、真実を訊かなければいけない。
なのに何故、またこんなにぼろぼろ零れてくるの。
「あの時のあの電話は、きっと病院からでっ…」
あの日、私は自分の事ばかり。
嬉しかったのは、私だけ。
先生は一刻も帰ってあげたかったのに。
先生が言う、唯一の家族の元に。
なのに私は、その家族との残り少ない時間を-きっと、奪ってしまっていた。
彼女なんかじゃない。
あの電話は、そんなんじゃなかった。
冬休みの前日は『養わなければいけない家族』だったのに、冬休み明けには過去形だった。
つまりその間に、シロは死んでしまったって事で。
引き留めたあの日に、先生が来るまでに間に合わなくてだったのなら-だったら私、どんなに謝っても償いきれない。
とっても、怖い。
でもやっぱり先生には、真実を訊かなければいけない。

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