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桜の季節が巡っても
第6章 落涙の夏
「よく分かったな。素直に感心した」
大好きだった、その笑顔。
またそんな風に褒めてもらう事を願ってた-勉強を一生懸命頑張って。
なのに、なんで。
なんでこんな時に、こんな事で褒めるの。
当たり前じゃない。
あなたの謎なら私、どんな事をしても解いてやるんだから。
あなたがいなくなったあの日から、宛て先不明のメールがどれだけ送り返されてきたと思ってるの。
あなたから不合格の通知がくる度、どれくらいくじけそうになったと思っているの。
それでも何度も何度も再試験を受けて-今日やっと、合格したの。
評価は勿論、Sランク。
そうでしょう、有栖川先生-?
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