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桜の季節が巡っても
第6章 落涙の夏
「私、先生の事が好きです」
背を向けたまま、泉夏は呟く。
あの桜の季節からの想いを、彼女は初めて、彼に告げた。
長い間の胸のつかえが消えてゆく。
伝えたくとも出来ない、そのもどかしさから解放されて。
哀しいけれど、答えは分かってる。
でも、自分の想いを全部吐き出してしまいたい。
せめて私がどんなにあなたの事を愛していたか-それだけは知って欲しい。
認めて欲しい。
「ひとめ惚れでした。あの桜の嵐の中で、私の心は一瞬であなたに奪われた。その日からずっと、ずっと、先生が大好きだった」
どうせならきちんと彼の顔を見て伝えたかった。
でも、今は見れない。
恥ずかしさからではない。
断られるのを恐れているからでもない。
見たら、泣いてしまう。
あなたの顔を見たら、また好きになってしまう-。
背を向けたまま、泉夏は呟く。
あの桜の季節からの想いを、彼女は初めて、彼に告げた。
長い間の胸のつかえが消えてゆく。
伝えたくとも出来ない、そのもどかしさから解放されて。
哀しいけれど、答えは分かってる。
でも、自分の想いを全部吐き出してしまいたい。
せめて私がどんなにあなたの事を愛していたか-それだけは知って欲しい。
認めて欲しい。
「ひとめ惚れでした。あの桜の嵐の中で、私の心は一瞬であなたに奪われた。その日からずっと、ずっと、先生が大好きだった」
どうせならきちんと彼の顔を見て伝えたかった。
でも、今は見れない。
恥ずかしさからではない。
断られるのを恐れているからでもない。
見たら、泣いてしまう。
あなたの顔を見たら、また好きになってしまう-。

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