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桜の季節が巡っても
第6章 落涙の夏
「…離して」
泉夏はやっとの思いで、声を絞り出した。
「どうしてにはもう答えた。だから…もう離して」
もういいでしょう?
もうこれ以上はないくらいに傷付けられた心。
もう、限界だった。
更にみっともない泣き顔まで見られるのだけは、嫌。
絶対に、嫌。
そんなにも辱められる事を私した?
あなたを愛した事はそんなにいけない事だった?
あなたに想いを告白したのはそんなに重い罪だった?
なかなかその手を離してもらえず、泉夏は自らで力任せに振り解こうとする。
でもそれに一瞬早く気付いた彼の力の方が強かった。
更に力を込められ、引き寄せられる。
「痛…」
思わず洩れた呟きに、瞬時に緩まる力。
泉夏はやっとの思いで、声を絞り出した。
「どうしてにはもう答えた。だから…もう離して」
もういいでしょう?
もうこれ以上はないくらいに傷付けられた心。
もう、限界だった。
更にみっともない泣き顔まで見られるのだけは、嫌。
絶対に、嫌。
そんなにも辱められる事を私した?
あなたを愛した事はそんなにいけない事だった?
あなたに想いを告白したのはそんなに重い罪だった?
なかなかその手を離してもらえず、泉夏は自らで力任せに振り解こうとする。
でもそれに一瞬早く気付いた彼の力の方が強かった。
更に力を込められ、引き寄せられる。
「痛…」
思わず洩れた呟きに、瞬時に緩まる力。

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