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桜の季節が巡っても
第6章 落涙の夏
彼が自分をひとりだと言うのは何度か聞いた事はあったが、更に深い部分までは知らなかった。
気軽に問えるような内容ではなかったし-何より、彼自身から発言するとも思っていなかった。
だから余計になんと返して良いか分からず、泉夏は一瞬言葉に詰まってしまう。
そんな彼女の心情を汲み取ったのか-秀王は微かに口元を緩め、それ以上は何も言わなかった。
彼は泉夏の横顔を見つめた。
真剣な目線を感じた泉夏は、静かに彼に顔を向ける。
「さっきは、本当に言葉足らずだった。必要以上に傷付けてしまった…済まない」
心からの謝罪だと分かる、彼の表情。
真摯な口調。
「そして…ありがとう。こんな俺を好きだと言ってくれて」
泣きそうになる。
ありがとう-その一言で、十分だった。
その一言さえもらえれば、十分だった。
あなたを想っていた時間が無駄じゃなかったと分かりさえすれば、もう-。
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