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桜の季節が巡っても
第7章 傷心の秋
「この俺ですら粋がって吸い始めたものの、最初はむせたし、頭はくらくらしたわ、胸は熱く感じたわ…まあ、なんでも慣れるまでは相応の時間はかかるだろ。それは大人だろうが、子供だろうが同じ事だ」
-それに。
一度言を区切り、龍貴は続けた。
「ヘビースモーカーの俺が言うのもなんだけど。煙草は正直、慣れる事はあんまりお勧めしない。特に女は色んな意味で」
「…じゃ、禁煙すればいいじゃん」
「それが出来れば苦労しない。だから吸うなって言ってる」
「龍が言うと説得力あるよね」
だろ-龍貴の喉が鳴った。
「二十歳(はたち)が大人って、ただの決まりだろ。ちょっと前までは選挙権持てるようになったのもそうだったし、煙草や酒が飲めるようになるのも。一応線引きしてるだけであって、昨日まで十九だった奴がいきなり全ての事を完璧に出来るようになるわけがない。でもそれって子供だろうが大人だろうが変わらなくない?何歳だろうが、努力したり慣れたり我慢したりして生きていかなきゃならない。だから二十歳(はたち)だからって、いきなりなんでも熟せるようになるわけじゃない。出来なくていい。出来ない事があっても当たり前-」
-で、いんじゃない?
普段は滅多に聞けない龍貴の真摯な語り口調に、泉夏は新鮮さと共に妙な説得力を感じる。
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