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桜の季節が巡っても
第7章 傷心の秋
「言ったろ、ただでさえ食が細いんだからきちんと食べろ。明らかにこの間より減ってる。俺は痩せてる女は好きじゃない」
龍貴は言い切る。
好みの問題でもないと思うんだけど-泉夏は溜め息を吐(つ)きそうになるが、これも彼なりの叱咤激励だろうと前向きに捉える事にする。
「自分を振った男の為に食事も採らないで、それで病気になってどうすんだっての。今よりずっと綺麗に幸せになって、やっぱりあの時選んでおけば良かったって、後悔させるくらいのいい女になって見返してやるんだよ」
力強い両眼で、龍貴は泉夏を真っ直ぐ見据えた。
「…分かった」
泉夏は少し怯みつつも受け入れる。
龍貴はそれでいいと大きく頷いた。
「よし、今日は肉だな。肉を食べよう」
たった今思いついたように、龍貴は言い放った。
龍貴は言い切る。
好みの問題でもないと思うんだけど-泉夏は溜め息を吐(つ)きそうになるが、これも彼なりの叱咤激励だろうと前向きに捉える事にする。
「自分を振った男の為に食事も採らないで、それで病気になってどうすんだっての。今よりずっと綺麗に幸せになって、やっぱりあの時選んでおけば良かったって、後悔させるくらいのいい女になって見返してやるんだよ」
力強い両眼で、龍貴は泉夏を真っ直ぐ見据えた。
「…分かった」
泉夏は少し怯みつつも受け入れる。
龍貴はそれでいいと大きく頷いた。
「よし、今日は肉だな。肉を食べよう」
たった今思いついたように、龍貴は言い放った。

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