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第7章 傷心の秋

『じゃあさ、お前は俺の事どう思ってるの？』
突如同様の質問を返され、泉夏は焦る。
『え、私？』
『俺も多分結構好いてくれてるって、自惚れてるんだけど』
屈託なく、龍貴は笑う。
『…好き』
そんな顔で見られたら照れずにはいられないので、泉夏は再び彼から目線を外す。
『…私も多分、龍と同じかな。先生を好きなのとは違うけど、自分でもどういう好きかは上手く説明出来ないけど。龍がいなかったら、きっとまだ凄く落ち込んでたと思うし…。自分を気にかけてくれる誰かがいるのは、ありがたいと思う。いつもはあんまり、口に出してお礼も言えてないけれど』
泉夏の言葉に、龍貴はそっけなく一言放つ。
『見返りが欲しくてやってるんじゃないから必要ない』
『龍のそういうとこも、とっても好きだよ』
泉夏は歯を覗かせた。