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桜の季節が巡っても
第7章 傷心の秋
「流川、夏休みなんかあった?」
休みが明けてから二週間。
ずっと気になっていた事を、大樹は遂に口にした。
その日の講義が終了し、駅までの道のりをふたりで歩いている時。
不意に問われ、泉夏は大樹を見た。
いつも一緒の麻衣は、今日は歯医者だった。
予約時間がぎりぎりという事で、今日は授業終了と共に急ぎで帰ってしまい-のんびりひとりで歩いていたところを、大樹に声をかけられたのだ。
大学の中でもふたりきりになる機会は滅多になく、数少ないチャンスと思ったのか-駅までの道のりを一緒に帰ろうと彼に誘われた。
断る理由も見当たらなく承諾したのだが-更に今しかないと思ったのか、先程の質問を程なく受けた。
「…なんかって?」
可能ならあまり触れて欲しくない話題だったので、大樹には悪いがとりあえずとぼけてみせる。
休みが明けてから二週間。
ずっと気になっていた事を、大樹は遂に口にした。
その日の講義が終了し、駅までの道のりをふたりで歩いている時。
不意に問われ、泉夏は大樹を見た。
いつも一緒の麻衣は、今日は歯医者だった。
予約時間がぎりぎりという事で、今日は授業終了と共に急ぎで帰ってしまい-のんびりひとりで歩いていたところを、大樹に声をかけられたのだ。
大学の中でもふたりきりになる機会は滅多になく、数少ないチャンスと思ったのか-駅までの道のりを一緒に帰ろうと彼に誘われた。
断る理由も見当たらなく承諾したのだが-更に今しかないと思ったのか、先程の質問を程なく受けた。
「…なんかって?」
可能ならあまり触れて欲しくない話題だったので、大樹には悪いがとりあえずとぼけてみせる。

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