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桜の季節が巡っても
第1章 心恋の春
「じゃあ有栖川先生、良い夏休みを!」
麻衣の声に、初めて彼の足が止まった。
「北村(きたむら)さんと…流川(るかわ)さんも」
「え、嬉しい!先生、私達の名前覚えてくれてたんですか?」
准教授の返事に、麻衣は大はしゃぎする。
泉夏も意外な展開に、思わず目を丸くしてしまう。
「大教室の中で全員は流石に厳しいが、特徴あれば割とすぐに」
教え子の喜びように、秀王も綻ばずにはいられない。
「よく質問に来る学生、奇抜なファッションが目を引く学生…ちょっと騒がし系とか?」
「ひど~い!」
自分の事に違いないと、麻衣は眉を吊り上げた。
「特定はしてない」
意味あり気に、秀王は喉を鳴らした。
それから彼は泉夏を見、呟いた。
「…後は。桜吹雪の中でぶつかりそうになったりとか」
秀王が発した言に、泉夏の脳裏に一瞬にしてあの日の情景が甦る。
麻衣の声に、初めて彼の足が止まった。
「北村(きたむら)さんと…流川(るかわ)さんも」
「え、嬉しい!先生、私達の名前覚えてくれてたんですか?」
准教授の返事に、麻衣は大はしゃぎする。
泉夏も意外な展開に、思わず目を丸くしてしまう。
「大教室の中で全員は流石に厳しいが、特徴あれば割とすぐに」
教え子の喜びように、秀王も綻ばずにはいられない。
「よく質問に来る学生、奇抜なファッションが目を引く学生…ちょっと騒がし系とか?」
「ひど~い!」
自分の事に違いないと、麻衣は眉を吊り上げた。
「特定はしてない」
意味あり気に、秀王は喉を鳴らした。
それから彼は泉夏を見、呟いた。
「…後は。桜吹雪の中でぶつかりそうになったりとか」
秀王が発した言に、泉夏の脳裏に一瞬にしてあの日の情景が甦る。

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