この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
桜の季節が巡っても
第9章 邂逅の春
結局私は、あなたに逢わずにはいられない。
そんな事とっくに気づいてた。
意地なんて張らずに、すぐに来れば良かった。
開館と同時に行けばもっとずっと、僅かの確率だけど-もしかしたら一日中、一緒にいれたかもしれない。
こんな閉館間際に来たって、なんにもならない。
実際、こうやってただ帰るだけになっている。
私、何をやっているんだろう-。
自然、歩みが緩慢になる。
もっとゆっくり。
もっともっと、ゆっくり。
出来る事なら、立ち止まりたい。
一歩進む毎に、さよならに近づいているのなら。
もう一歩も、踏み出したくはない。
さよならをしなくて済むのなら。
あなたとふたり、ずうっとこうしていられるのなら。
そんな事とっくに気づいてた。
意地なんて張らずに、すぐに来れば良かった。
開館と同時に行けばもっとずっと、僅かの確率だけど-もしかしたら一日中、一緒にいれたかもしれない。
こんな閉館間際に来たって、なんにもならない。
実際、こうやってただ帰るだけになっている。
私、何をやっているんだろう-。
自然、歩みが緩慢になる。
もっとゆっくり。
もっともっと、ゆっくり。
出来る事なら、立ち止まりたい。
一歩進む毎に、さよならに近づいているのなら。
もう一歩も、踏み出したくはない。
さよならをしなくて済むのなら。
あなたとふたり、ずうっとこうしていられるのなら。

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


