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第9章 邂逅の春

そして叶わぬ夢だけど－ずっとずっと、私の隣りにいて欲しい。
ずっと、ずうっと－あなたにいて欲しい。
そう、言いたい。
言えるものなら言ってしまいたい。
それが許されるのなら。
でもあなたは、私を－。
お互いがお互いに一定の距離をとり、ふたりの間には大きな隙間が出来る。
近くにいても。
遠くにいても。
ふたりの溝は永遠に、埋まらない。
哀しいけれどそれが現実。
いつまでもここに佇んでいるわけにはいかない。
「行こう－」
秀王は、彼女を優しく促した。
さよならまでのカウントダウンが、再び始まった。