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第9章 邂逅の春

去年の夏からどんな思いをしてきたか。
ずっと伸ばし続けてた髪をばっさり切って。
ご飯だって喉を通らなくなって痩せたし。
涙が枯れるまで泣いた－苦しくて切なくて。
あなたを忘れなきゃって。
あなたじゃない誰かを好きになろうと。
あなたじゃない人とふたりでご飯に行った。
あなたじゃない人とふたりで映画に行った。
あなたじゃない人に好きだと言われた。
あなたじゃない人とキスをした。
あなたじゃない人と－。
なんだか悔しくなってくる。
ほら、私だけが辛くて、大変な想いばかりして。
なんなの、あなたは－。