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桜の季節が巡っても
第9章 邂逅の春
自嘲気味に笑う秀王に、泉夏は首を振った。
何度も、振った。
「…そんな事」
泉夏は乾いた声で紡ぎ出す。
「そんな事、言わないで」
否定しないで。
「そんな事、思わないで」
私との事を。
「逢わなければ良かっただなんて…そんな事」
私を。
拒絶しないで。
私は嬉しかった。
私は凄く、嬉しかった。
「…先生は、後悔してるの?」
私と-また、逢えた事。
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