この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
桜の季節が巡っても
第11章 逡巡の春
腕を取られてる。
そんなに強くではない。
でも、力では敵わない。
それはあの日に十分、思い知らされている-。
この危うい状態から逃れたい一心で、彼の気に障らぬよう、なるべく淡々と語り始める。
「…確かに、先生は誰かに逢いたかったと言っていた。でもそれが私の事かは分からない。名前は言わなかった。勿論私の事だとも。だから本当に…知らない」
-私が、知りたいくらい。
本音が零れる。
「また来るとも言ってなかった。ましてや、待ってて欲しいとも。私も聞かなかったし」
-だから本当に、知らないの。
目の前の彼を、縋るように見る。
そうなんだ?-泉夏の話を全て信じたのか、はたまた信じてないのか、龍貴はどちらともとれる微妙な返答をする。
「まあ、有栖川先生が何を言おうが別にいいんだけど-」
龍貴は言い、泉夏から手を離した。
/1346ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ