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桜の季節が巡っても
第11章 逡巡の春
たわいもないお喋りをしながらの、ランチタイム。
暖かな春の陽気。
ミニスカートから伸びる脚を、柔かな風が撫でる。
悩みや不安も、このひとときだけは忘れられそうに思えてくるから不思議だ。
胸いっぱいに空気を吸い、深呼吸。
春ってやっぱり、大好き-安らぎを覚えていた泉夏の耳に、それを見事にぶち壊す麻衣の一言が届く。
「ねえ、泉夏」
「ん?」
「お兄さん元気かな?」
「はっ?」
瞬間的に、泉夏の語尾が跳ね上がる。
さっきまであんなに機嫌良さげにしてたのに-友達の豹変ぶりに、麻衣はたじろぐ。
「いや、ほら私、秋の集まりに不幸があって行けなかったじゃん?だから去年のちょうどこの季節ぐらいから会ってないなぁって…?」
-ふと、思い出してさ。
恐る恐る、麻衣は泉夏に答える。
自分の言葉のどの部分に怒りポイントがあったのか-さっぱり分からない。
暖かな春の陽気。
ミニスカートから伸びる脚を、柔かな風が撫でる。
悩みや不安も、このひとときだけは忘れられそうに思えてくるから不思議だ。
胸いっぱいに空気を吸い、深呼吸。
春ってやっぱり、大好き-安らぎを覚えていた泉夏の耳に、それを見事にぶち壊す麻衣の一言が届く。
「ねえ、泉夏」
「ん?」
「お兄さん元気かな?」
「はっ?」
瞬間的に、泉夏の語尾が跳ね上がる。
さっきまであんなに機嫌良さげにしてたのに-友達の豹変ぶりに、麻衣はたじろぐ。
「いや、ほら私、秋の集まりに不幸があって行けなかったじゃん?だから去年のちょうどこの季節ぐらいから会ってないなぁって…?」
-ふと、思い出してさ。
恐る恐る、麻衣は泉夏に答える。
自分の言葉のどの部分に怒りポイントがあったのか-さっぱり分からない。

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