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桜の季節が巡っても
第12章 希求の春
断わっても本当は、実は、来てくれてるんじゃないか-どこか頭の片隅で自惚れていた。
帰って来たから。
夜までいるから。
だから、来て欲しい-そう言ってくれるんじゃないかと。
でもメールの受信はない。
その事実に強く、打ちのめされる-自分で拒んだくせに。
あのひとは来なかった。
あのひとは本当に私を追っては来てくれなかった。
来るわけがない。
だって、私が行かないんだから。
当たり前じゃない。
自分でそう仕向けたのに、勝手にがっかりして。
勝手に泣いて。
帰って来たから。
夜までいるから。
だから、来て欲しい-そう言ってくれるんじゃないかと。
でもメールの受信はない。
その事実に強く、打ちのめされる-自分で拒んだくせに。
あのひとは来なかった。
あのひとは本当に私を追っては来てくれなかった。
来るわけがない。
だって、私が行かないんだから。
当たり前じゃない。
自分でそう仕向けたのに、勝手にがっかりして。
勝手に泣いて。

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