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桜の季節が巡っても
第13章 相愛の春
「龍はいつでも、これからでも、私の側にいてれくるよね?」
痛みを隠しつつ、泉夏は龍貴に必死に問う。
お前が望むならな-龍貴は意味あり気に笑う。
泉夏は違和感を覚え、彼を縋るように見る。
「俺にはやっぱり有栖川先生がいいなって、そういう顔をしているように見えるけど」
龍貴のストレートな台詞に、泉夏は返答に窮する。
違う-すぐにでも言いたいのに、唇が動いてくれない。
狼狽え、次に自分がどうすれば良いのか分からなくなってしまう。
龍貴は苦笑した。
「何?俺に悪いなって思って、戻って来たの?」
「…違う」
「俺を裏切れないなって、そう思った?」
「…違う」
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