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第13章 相愛の春

そして誤魔化しは一切効かない、激しい質問をぶつけた。
「欲しいのか、欲しくないのか、どっちだ？」
秀王の瞳孔が開く。
「いらないなら俺がもらうまでだ」
馬鹿にしたように笑い。
泉夏の手を引いて踵を返した龍貴に、秀王は告げた。
「…欲しいに決まってる」
龍貴の足が止まる。
「他のものは何もいらない」
泉夏は背後を振り返る。
「そう望むのを許してくれるなら」
彼が許してくれるなら。
「そう望むのを受け入れてくれるのなら」
彼女が許してくれるなら。
「無理を承知で…そう思っている」
思うだけならこんなにも思っている。
溜め息が出る。
強く願って思い通りになるのなら－とっくに叶ってる。